お客さんを集める方法のことをマーケティングチャネルといったりします。チャネルというのはテレビのチャンネルと同じ経路という意味ですが、チャネルのほうがチャンネルよりかっこいいのでそう呼ばれます。
よく集客するうえでは適切なチャネルを選びましょうといわれたりします。適切なチャネルといわれてもどんなのがあるのかよくわからんという方のために、代表的なマーケティングチャネルをあげてみました。といっても上の本に載ってたのを書いただけです。たくさんありますね。

事業をされているみなさまは、実際に集客に利用しているものもいくつかあるのではないでしょうか。ただしこれらは「手段」であって「目的」ではありません。ときどき「メルマガやればめっちゃお客さんが増えるよ!」とか「SEOがうまくいかないから売り上げが上がらない」「お店のインスタは必須」みたいな声を聞くことがあります。それらはある意味正しくて、ある意味間違っています。なぜならこれは冒頭に書いた「集客には適切なチャネルを選びましょう」という話と関係してくるのですが、絶対的に適切な手段というのは存在しないからです。つまり扱っている商品や事業の規模、フェーズなどによって、ある人にはインスタが適切かもしれないし、ある人にはプロレス大会のスポンサーになるほうが適切かもしれない、ということが普通に起こります。なので、あの人もやっているからと闇雲にいろいろな施策を試す前に、今置かれている「マーケティング上の課題(目的)」を明確にする必要があります。
上に挙げたチャネルを、目的別に分類すると次のようになります。
| やりたいこと | チャネルの例 |
|---|---|
|
ときどき思い出してほしい |
メルマガ プレスリリース SNS |
| もっと好きになってほしい | SNS
交流会 コンテンツマーケティング |
| 知人に広めてほしい | SNS
バイラルマーケティング コミュニティづくり |
| 興味を持ってくれた人に利用を促したい | イベント メルマガ |
| 購入の障壁を下げたい | セミナー登壇
キャンペーン |
| 潜在顧客に必要だと気づかせたい | コンテンツマーケティング
展示会 アライアンス |
| 顕在顧客を刈り取りたい | SEO
オンライン広告 オフライン広告 |
リピーターに継続して利用してもらいたいお店や商品、それから検討から購入までに時間がかかるような商品を扱っているのであれば、「顧客に定期的に思い出してもらうこと」が課題となります。思い出してもらうためには、登録した会員へのメルマガ送信やSNSでフォロワーに定期的に情報発信するといった方法があります。ただ、そもそもこちらに興味を持ってもらえていない人に頻繁に広告を送ってもうざがられるだけなので、本当に思い出してもらうことが課題なのかをよく考える必要があります。
ニッチ商品や定期継続(サブスクリプション )型のサービスなどでコアなファンの心をつかみたい人は、もっと顧客から好きになってもらう努力をする必要があるかもしれません。この場合は「いかにたくさんの人を集められるか」ではなく、「いかに好きになってもらえる人を集められるか」を考えて情報を発信します。専門性が生かせるテーマでブログを書いてみる、ユーザーを集めて交流会を開く、SNSでファンに喜んでもらえる投稿をするといった方法が考えられます。
既存のお客さんには満足してもらえるけど、なかなか良さが広まらないことを課題に感じているならば、SNSでシェアしやすいコンテンツを投稿する、友達紹介キャンペーンを実施するといった「広める」ためのチャネルを活用します。ただし広めてもらうには先に既存のお客様に気に入ってもらう必要があるので、最初から広めてもらおうと思ってもうまくいかないことが多いです。
話すと興味は持ってくれるんだけど、なかなか利用につながらない場合は、関心のありそうなイベントを開催して直接参加者に働きかける方法があります。最近はなかなかイベントを開催するのが難しいですが、オンラインでのイベントも増えてきて参加するハードルが下がってきたように思います。
買ってもらうための最後のひと押しが足りないと感じている人のためのチャネルです。セミナーやイベントに登壇することで好感をあげれば、あの人(あの会社)から買うのなら安心だと思ってもらうことができるかもしれません。今だけのディスカウントキャンペーンは、あとで購入するかためらっている顧客の心を動かすためのものです。
潜在顧客とは、まだ自分たちの商品へのニーズに気づいていない顧客のことを指します。新しい事業やニッチな事業ではほとんどが潜在顧客を相手にすることになります。そういう顧客にはただ商品の特徴や機能を紹介しても響かないので、まず「今まで意識しなかったけどこれ欲しいかも」と気づかせる必要があります。わたしはアメトークでキングダム芸人をみてキングダムのファンになりました。そのためには深く理解してもらうことが大事なので、記事広告やコンテンツマーケティング、展示会の対面での説明などが有効なチャネルになり得ます。
潜在顧客とは反対に、顧客が彼らのやりたいことや解決する方法を理解していて、あとはどこから買うか選ぶだけだという場合は、ネット広告や新聞広告など、認知を拡大するためのチャネルが有効です。SEOが効果を発揮するのもここで、SEOはほとんどは顕在顧客に訴求するためのものなので、奥多摩のキャンプ場を探している人を集めるには有効ですが、こだわり抜いたオーガニック野菜の魅力を伝えるのに適したチャネルではありません。
同じチャネルで運用するにしても、目的によって使い方は変わってきます。例えばSNSに投稿するときに、思い出してもらいたいのかそれとも好きになってもらいたいのか、はたまたシェアしてもらいたいのかと自分に問うことで、発信する内容も変わってくるはずです。きちんと目的を意識することができれば指標もたてやすいですし、顧客への発信内容もぶれません。
もしかすると、うちはこれらすべてが課題です! という人もいるかもしれません。全ての施策を同時にやろうとするとお金も時間もかかってしまうので、そういう方はまず何がいちばんの課題なのか、優先順位を付けてみてはいかがでしょうか。
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