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​ファンマーケティングとはなにか

今回はこのブログのテーマである「ファンマーケティングとはなにか」ということについて考えてみたいと思います。いきなり結論をいいますと、わたしはファンマーケティングとは、「お客様と長期的によい関係を築くためのしくみづくり」と考えています。よく巷では「20%の顧客が80%の売り上げをもたらす」とか「ロイヤルカスタマーを増やすことで安定した収益が期待できる」とかいわれています。これはつまりブランディングをして一部の優良顧客を大事にすると売り上げが上がるよ! という文脈の話だと思うのですが、それはたくさんの顧客を相手にしないといけない大企業のマーケティング担当者が考えることであって、わたしたちのファンマーケティングの本質はそういうことではありません。

先日、クローバ PAGE をご利用されている行政書士事務所のまことビザオフィスさんを事例取材させていただきました。



みなさんは記事を読んでどういう感想を持ったでしょうか。わたしはこのインタビューには個人や小さいチームが長く事業を続けるうえで大事な要素がいくつも詰まっていると思うのです。

最近、広告をあまり見なくなったなとか、お店やものを選ぶ基準が変わってきたなとか感じることはないでしょうか。

わたしの実感では、ここ10年くらいでこんな大きな変化が起こりました。


1. 買う前にどんなものかわかるようになった

お店に行って店員に聞かなくても、アマゾンで検索するだけで欲しかった50インチのテレビがいくらで売られているのか知ることができます。YouTubeにはその液晶テレビにリモコンを叩きつけたらどんな感じで割れるのか撮影した動画がアップロードされています。


2. 今まで知ることのできなかった情報が得られるようになった

グーグルマップで検索すれば、入り口のない隠れ居酒屋でさえ簡単に探しだすことができます。実はそんなに美味くないということもわかります。


3. 周りのたくさんの人が売り込みをするようになった

フリーランスになる人や副業をする人が増えて、誰もがSNSで自分や知人の商売を宣伝するようになりました。会社に勤めている人もなぜか自分や他の会社の商品をSNSで宣伝するようになりました。


4. いろんなものがネットでレンタルできるようになった

洋服であろうが絵画であろうが住む家であろうが、なんでもネットでレンタルできます。サーバーを買わなくても無料でホームページも作れます。


どうでしょう。ざっくりまとめると、ニッチな商品やサービスでもその存在をネットや身近な人から「知る」ことができ、買う前にそれがどういうものか「理解する」ことができ、手軽に「試す」ことができるようになりました。それ以前でしたら、例えば結婚ビザを取りたいと思って行政書士さんを探そうと思ったら、誰か知り合いのつてをたどって、見つかった人の話を信用して依頼するしかなかったでしょう。今は数ある行政書士さんの中から結婚ビザの取得を専門にされていて信用できそうな人を自分で探すことができます。そしてもしその行政書士が期待外れだったとしたら、他の人が自分のような思いを味わうことのないようにという使命感から、悪い評判をネットに流すこともできます。最初はいいなと思って商品を購入したとしても、裏切られたと感じたらすぐに他のものに乗り換えることもできます。


小さい事業にとってはこの変化はチャンスでもあり、同時にいつ顧客を失うかわからない死活問題でもあります。わたしたちのファンマーケティングの目的は、ブランドや企業の規模に関係なく、顧客に見つけてもらい、関心を持ってもらい、たくさんの競合の中から選んでもらうことにあります。これはつまりどこにでもあって安心な大手チェーン店でなく予約の取れない名店を目指す、ということでもあります。ファンになるというのは特別な行為ではなく、現在では納得して手に取ってもらうための必然的なプロセスだと思っています。既存顧客と良い関係を築くことは、結果として新しい顧客からの信用を得ることにもつながります。まことビザオフィスさんでは定期的にお客様どうしの交流会を開催していますが、そこからリピーターになってもらうことを期待するわけではありません。


またファンマーケティングは顧客に選ばれるための取り組みではありますが、顧客を選ぶための取り組みでもあります。本当は犬のお医者さんなのに、猫の患者が来たからといって診察してしまうと、あいつはノミの取り方も知らなかったとネットに書かれてしまいます。これはお互い不幸なことです。大企業と違って、小さい事業では全ての顧客の期待に応えることはできません。信頼を得られたいのであれば、自分は犬の医者であることを誠実に猫に伝える必要があるのです。


信用を積み上げるということ

お客様と長期的によい関係を築くとは「信用を積み上げる」ことだと思っています。もちろんこれはホームページやSNSだけでどうにかなるものではなく、一朝一夕にできるものでもありません。ただITのツールでその一端を担うことはできます。引き続き情報を発信していきますので、興味を持った方はクローバ PAGE でファンマーケティングを実践していただけると嬉しいです。