先日、NHKのクローズアップ現代で、「ネット広告の闇 水増しインフルエンサー」という特集がありました。
番組の内容はサイトに詳しく紹介されていますがざっくりまとめると、
私も番組を見るまで、フォロワーの水増しといえば力技で架空のアカウントをひたすら作ってフォローするのだろうと思っていましたが、無料のソフトやアプリなどからアカウントがのっとられて、勝手にフォローするケースが増えていると知って、なるほどいろんなことを考える人がいるものだなと感心してしまいました。
番組でインタビューされた人が、インスタでフォロワーが一定数以上いないと使えない機能があるといっていたので調べてみたら、フォロワーが1万人を超えるとストーリーズにリンクを貼れるようになるのだそうです(すみませんどういう機能かよく理解しておりません)。ということは、インスタでは運営側もフォロワー数が多いユーザーを信用していますよということになります。それがお金で買えるということは、現実世界でいえば1千万円払えば誰でも医大に合格させてあげますよ的なことがまかり通ることになるわけで、これではいずれサービス自体が破綻してしまいます。リコメンドやフォロワー数に基づいた評価システムというのはもはや崩壊していると感じます。今後はおそらく、グーグルがページランクをやめてリンクスパム業者を一掃したように、機械学習によってそのユーザーの行動を評価し、その評価によってユーザーの投稿が他のユーザーのタイムラインに表示されたり、おすすめされたりするかどうかが決まるシステムになると思われます。というかすでになっています。ですからすでにフォロワー数や友達の数というのは、インフルエンサーとかいう人を探している業者以外はほとんど意味のない数字になるのではないでしょうか。noteのフォロワーが2万人いるとかいっておいてなんですが、実際わたしもこうやって自慢する以外、ほとんど役に立つことはありません。もちろん水増しはしておりません。ちなみにツイッターのフォロワーは300人しかいません。
お店や会社のSNSアカウントを持っているけど、フォロワーが増えなくて困っているという話を聞きます。お金で買ったフォロワーはまずフォローした人の投稿を見ませんから、そういうフォロワーが増えても嬉しいことは何もありません。ちゃんとツイートやら写真やらを見てくれる人が増えると嬉しいということですね。
どうでしょう、自分が誰か知らない人やお店のアカウントをフォローするときのことを想像してみてください。そのアカウントをフォローするということは、毎日ツイッターやインスタのアプリを開くたびにその人の投稿が出てくるということです。そう考えると、見ず知らずの誰かからフォローされるというのは、ものすごくありがたいことだと思うわけです。しかもお店や会社のアカウントなんて、そもそもフォローされにくいものなので、たいていは相互フォローしませんか?みたいな怪しいアカウントからだったりするわけです。奇跡的にそうでなかったとしたら、たぶんあなたのお店や会社を応援したいと思った人か、ツイートにものすごい感銘を受けた人で、きっとあなたのファンでしょう。そういうフォロワーがもし10人でもすでにいるとしたら、その10人のために続ける意味はあると思うのです。もちろんその10が多いか少ないかは事業の規模によりますが、どれだけ宣伝をしても10人しかいないということはコアな既存顧客がそれだけしかいないということかもしれません。そうであるならば、彼らをもっと満足させるために続ければいいのではないでしょうか。いやいや新規の顧客を獲得したいんだ!と思われるかもしれませんが、既存のフォロワーも見てくれないようなアカウントなら新規が増えても意味がありません。良いコンテンツを投稿し続けているならば、既存のフォロワーがきちんとシェアしてくれるはずです。わたしはSNSは基本的に既存のお客様と自分たちをつなぐためのメディアだと思っています。
わたしは実際の知人以外は、本当に自分が知りたい情報や読みたい情報を発信してくれる人しかフォローしません。そういう人たちのアカウントはどういうものかというと、こちらに関心のある専門知識をお持ちで、日々専門分野に関する情報を発信してくれるアカウントがほとんどです。なのでフォローしているわけですが、そういうアカウントがある日から「つらみしかない」とか「眠い」みたいなつぶやきばかりするようになれば、わたしはフォローをやめてしまうでしょう。インスタも同じで、毎日自分の好きなオカメインコの写真をアップしていたから見ていたのに、最近はショウジョウバエの写真ばかりだからもうフォローはやめよう、みたいなことになるわけです。フォロワーを着実に増やして維持する秘訣は、「どういうキャラクターでどんな情報を発信するアカウントなのか」を決めてそれしか発信しないことです。「イケイケの社長がスタートアップ経営についてつぶやく」とか「猫カフェオーナーが日々の肉球写真をアップする」とかそういうのです。あえて路線を変えることもあるかもしれませんが、基本的にはフォロワーの期待を裏切らないようにすることが大事です。個人アカウントでも同じですが、そうなるとよほどキャラと合っていないと「サウナなう」みたいなつぶやきはしてはいけません。つまらないのでわたしはやっていませんが、それが正攻法のはずです。
現在、SNSは完全にマーケティングのためのツールになってしまいました。タイムラインは広告で溢れ、相互フォローしたアカウントは怪しい情報商材を勧めてくる。どこそこでイベントやるのでいいねしてね! これでは誰も見てくれるはずがありません。
SNSの運用でもっとも大事なのは「あなたのファンが見て喜ぶことをしよう」これに尽きるのではないかと思います。